こんにちは。商いの価値を再定義し伝える専門家、三浦事ム所の三浦路夫です。
「わが社らしさは何だと思いますか」
経営者には大切な質問でも、突然聞かれた社員は困るかもしれません。普段の仕事は話せても、それを会社全体の言葉にまとめるのは別の作業だからです。
研修で沈黙が続くと、関心がないのではと心配になります。でも、まずは質問の大きさを見直してみてください。
「先週、お客様から頼まれて、少し迷ったことはありますか」
この問いなら、自分が経験した出来事から話せます。たとえば「急な変更を頼まれ、どこまで受けてよいか迷った」という話が出たら、なぜ迷ったか、何を優先したかを聞きます。その判断に、会社が大切にしていることが表れている場合があります。
発言した後に何が起こるか
質問を具体的にしても、話が出ないことはあります。そのときは、以前に出した意見がどう扱われたかも振り返りたいところです。
困った場面を話すたびに「それは君の対応が悪い」と評価されていたら、次も話そうとは思いにくいでしょう。発言を募る前に、今日は個人の出来を評価する場ではなく、判断しにくい仕事を見つける場だと伝え、その通りに進める必要があります。
進め方としては、一人で書く時間を取り、隣の人と話してから全体へ共有する方法があります。経営者は先に答えを言わず、最後に自分の考えを話します。正解に合わせる負担を減らすためです。
出てきた経験を、すぐ「つまり、うちは誠実な会社ですね」とまとめないことも大切です。本人が何に悩んだかを聞き切らないと、大切な違いを消してしまいます。
社員の言葉が短くても、そこに仕事の事情があります。上手に意見を言ってもらうことを目指すより、その事情を一緒に理解することから始めてみましょう。
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